透明資産とは?

【透明資産を見つけた】 金曜日の午後に残っている余力こそが、その会社の健全度を一番正直に映している

金曜日の午後に残っている余力こそが、その会社の健全度を一番正直に映している

 

カフェでコーヒーを飲みながら、

時計を見ると、金曜日の15時を少し回っていました。

 

店内の空気が、

平日とは少し違う。

 

どこか、

張りつめていた糸が

「ふっ」と緩むような感覚。

 

金曜日の午後には、

独特の“間”があります。

 

そして実はこの時間帯、

組織の健全度が、ほぼ隠しようもなく表に出る

非常に正直な時間です。

 

金曜日の午後は「余力」が残っているかどうかの勝負

 

月曜から木曜までは、

気合や責任感で走れます。

 

多少無理をしても、

「まだ先がある」と

自分に言い聞かせられる。

 

でも、金曜日の午後は違う。

 

ここには、

ごまかしが効かない。

 

・声のトーン

・判断の速さ

・人への気遣い

 

それらすべてに、

“残っているもの”が出る。

 

これが、余力です。

 

健全な会社の金曜午後

 

健全な会社の金曜午後は、

決してダラけていません。

 

でも、

追い込まれてもいない。

 

・会話が短くて済む

・判断にトゲがない

・「来週に回そう」が冷静に言える

 

「今日で全部片付けなきゃ」

という焦りがない。

 

なぜなら、

来週も、ちゃんと始められる前提

があるからです。

 

この前提がある会社は、

空気が穏やかです。

 

金曜午後に荒れる会社で起きていること

 

一方で、

金曜午後になると

空気が荒れ始める会社。

 

・急にイライラが増える

・些細なミスが許されなくなる

・「なんで今それ?」が頻発する

 

これは、

仕事量の問題ではありません。

 

余力が、もう残っていない。

 

身体ではなく、

心のバッテリーが切れている。

 

そして怖いのは、

この状態を

「忙しいから仕方ない」と

正当化してしまうことです。

 

余力は、週の中で“削られた結果”

 

金曜午後の余力は、

その日だけの問題ではありません。

 

・月曜の詰め込み

・火曜の無理な判断

・水曜の我慢

・木曜の持ち越し

 

それらが積み重なって、

金曜午後に現れる。

 

つまり、

金曜午後は

一週間の集計結果。

 

経営者にとって、

これほど分かりやすい指標はありません。

 

社長の金曜午後の“表情”は、組織に伝染する

 

ここで、

少し耳の痛い話をします。

 

金曜午後の空気は、

社長の表情を

そのまま増幅したものです。

 

・疲れた顔

・焦った目

・「早く終わらせたい」空気

 

これらは、

言葉よりも早く

現場に伝わる。

 

逆に、

 

・落ち着いた表情

・今週を受け止める構え

・来週への視線

 

これがあると、

現場も安心して

週を終えられる。

 

余力がある会社は「終わり方」が丁寧

 

健全な会社は、

金曜午後に

無理な詰め込みをしません。

 

・終わらせる仕事

・区切る仕事

・来週に渡す仕事

 

これを、

意識的に分けている。

 

終わり方が雑な会社ほど、

金曜午後が荒れます。

 

そして、

その荒れた空気は、

週末を越えて

月曜日まで持ち越される。

 

金曜午後の余力は、生活にも持ち帰られる

 

人は、

金曜の夕方に

そのままの空気で家に帰ります。

 

余力が残っていれば、

・家族と話せる

・週末を楽しめる

・頭が切り替わる

 

余力が残っていなければ、

・無言になる

・疲れを引きずる

・日曜の夜が重くなる

 

会社の金曜午後の空気は、

社員の人生の質にまで

影響しています。

 

金曜午後は「がんばり」を測る時間ではない

 

大切なのは、

金曜午後を

「もうひと踏ん張りの時間」

にしないこと。

 

ここは、

一週間をどう終えたかを味わう時間。

 

・どこまで積み上がったか

・何が次につながるか

・どこを休ませるか

 

これを感じ取る余白がある会社は、

健全です。

 

カフェで、夕方の光を感じながら

 

カフェの窓から、

金曜の夕方の光が

ゆっくり差し込んできました。

 

一週間を終える光。

 

会社も、人も、

この時間帯に

自分の状態を

一番正直に感じ取っています。

 

あなたの会社の

金曜日の午後には、

余力がありますか。

 

それとも、

絞り切った空気だけが

残っていますか。

 

空気を経営に活かすとは、

金曜午後に

「まだ少し残っている」

状態をつくること。

 

それは、

派手な成果よりも、

ずっと長く

会社と人を支えます。

 

―勝田耕司

 

<透明資産とは?>
業績に影響する「空気感」を意図的に設計し運用する仕組みのこと。透明資産を取り入れた透明資産経営は、お客様との絆が深まり、従業同士の信頼関係が築きあげられ、商品・サービスの独自性が強化されます。そして、持続的成長につながる経営の仕組です。

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