【透明資産を見つけよう】超一流が放つ空気感、一流との違いに宿る透明資産の源泉とは?
一流と超一流。
この違いは、技術や実績の差ではない。
むしろ、空気の差だと私は思っている。
たとえばテニス界でいえば、錦織圭とフェデラー。
あるいは、芸術の世界でいえば村上隆と草間彌生。
そして経営の世界では、松下幸之助と稲盛和夫。
どちらも一流の枠を超えた存在だが、共通するのは「場の空気を変える力」を持っているということだ。
―技術ではなく、空気をデザインしている
一流は「結果を出す人」。
だが、超一流は「場の空気ごと動かす人」だ。
大谷翔平が打席に立つと、スタジアム全体の呼吸が変わる。
イチローが守備位置につくだけで、ベンチが締まる。
アップルのスティーブ・ジョブズがプレゼンを始める前、会場が静寂に包まれたあの独特の緊張感。
彼らが発しているのは言葉や技術ではなく、「空気」だ。
つまり、透明資産を意図的に持っている。
―「場の空気」を意識的につくる人は、自分の存在が環境になることを知っている
超一流の人は、「自分の発する空気が周囲をどう動かすか」を知っている。
たとえばサッカーの長谷部誠。
彼のリーダーシップは決して声を荒げることではなく、振る舞いの中に秩序を宿す。
ロッカールームでのたった一言、試合前の表情、チームメイトへの頷き方、そのすべてが、場のエネルギーを整える。
これは心理学的にも裏づけがある。
米ハーバード大学の研究によれば、「感情の伝播速度」は言葉の3倍速いという。
人は他者の表情・姿勢・呼吸リズムから無意識に空気を読み取り、集団全体の感情状態が平均化される。
つまり、超一流はその「感情の拠点」を自ら設計しているのだ。
―超一流の共通点、周囲を整える所作
私が以前、京都の老舗料亭でお会いした女将。
お客が一歩足を踏み入れた瞬間、空気が変わる。
何をするわけでもない。
ただ、立ち姿、目の動き、間合い、、、そのすべてが場の空気を温度調整していた。
この空気の設計こそが、透明資産の源泉だと私は確信した。
経営でも同じだ。
優秀な経営者は、理念を「掲げる」。
だが、超一流の経営者は、理念を「空気にする」。
理念が貼り紙ではなく、息づいている。
社員が「言葉で説明できないけど、この会社は気持ちがいい」と感じる。
それが透明資産であり、組織を支える無形の競争優位だ。
― 一流と超一流の立ち居振る舞いの違い
| 超一流 | 一流 | |
| 目的 | 空気をつくる | 成果を出す |
| 手段 | 所作・意識 | 能力・努力 |
| 周囲への影響 | 移る | 伝わる |
| 判断基準 | 美しいかどうか | 正しいかどうか |
| 軸 | 全体 | 自分 |
「美しいかどうか」。
この感覚を持っている人は、どんな分野でも超一流になる。
たとえば将棋の羽生善治。
彼は勝つためだけでなく、“棋譜が美しいか”を大切にする。
これは経営でもまったく同じで、「儲かるかどうか」より「気持ちがいいかどうか」で判断できる社長の会社は、結果的に強い。
―透明資産”を育てる3つの習慣
1、意識的に「場の空気」を観察すること。
会議室・商談・食事の場、どんな場にも空気がある。誰が空気を整えているか、誰が乱しているか。観察するだけで、空気づくりの感度が磨かれる。
2、自分の所作を「他者の感情デザイン」として捉える。
声のトーン、姿勢、メール文面の言葉遣い。それらすべてが空気設計の要素だ。美しさは伝染する。
3、理念を空気化する。
社員が無意識に理念を体現している状態。これが透明資産経営の完成形である。
―まとめ、空気で伝わる超一流の経営
結果を出す力は、一流の証。
空気をつくる力は、超一流の証。
スキルを磨くより、空気を磨く。
発する言葉より、漂わせる所作。
それこそが、超一流に共通する透明資産の核だ。
あなたが経営者であるなら、まずは自らの空気を整えること。
それが、理念より早く伝わり、数字より長く残る──あなた自身の「透明資産」となる。
―勝田耕司/企業の空気をおカネに変える専門家、透明資産コンサルタント
透明資産とは、業績に影響する「空気感」を意図的に設計し運用する仕組みのこと。透明資産を取り入れた透明資産経営は、お客様との絆が深まり、従業同士の信頼関係が築きあげられ、商品・サービスの独自性が強化されます。そして、持続的成長につながる経営の仕組です。
















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