透明資産とは?

関係するすべての人々が幸福感を得る。それこそ透明資産な組織の絶対条件

「Well-Being」であることがすなわち「幸福感」を感じることの大切さについてお話ししています。最初に、その大切さは個人にとどまるものではないということをお話ししました。

Well-Beingな人が集まれば、その組織には大きな幸福感が生まれ、組織全体がWell-Beingになっていく。このことは店であれ企業であれ共通であり、その事業活動を通じてお客様や取引先に大きな幸福感をもたらすことができるのです。

私が、Well-Beingという考え方にもっとも共感するのがこの点です。

経営コンサルタントして私は、一貫して「人」を大切にすること、それがビジネスの存続と成長のための絶対条件であることを訴えてきました。それはつまり、働く人が幸福感を感じることができなければ、店や企業は存在意義がないということです。

同様に、利用するお客様やお付き合いのある取引先の方々に幸福感を与えられなければ、やはり存続することはできません。
逆に、その店や企業で働いたり、利用したり取引することで幸福感を得ることができれば、それは関係するすべての人々にとって大きな価値になります。この価値こそが「透明資産」です。

Well-Beingであるためには、次の7つの要素を明確にし、それを深めていくことが必要です。

①WELL-HUMAN BEING(目的・あり方/人生や仕事においてどんなあり方を大切にしていますか?)
②WELL-EMOTION(感情/仕事でどんな感情を持ちやすいですか?)
③WELL-RELATION(人間関係/職場や家族とどのような関係性を築いていますか?)
④WELL-PHYSICAL(身体/あなたの健康のバロメーターは何ですか?)
⑤WELL-SPACE(空間/あなたは、どんな空間で働いていますか
⑥WELL-STRATEGY(戦略/今、会社・チームは、どんな計画(戦略)を持っていますか?)
⑦WELL-HYGGE(ヒュッゲ/何に心地よさを感じますか?)

前回までにお話しした「感情」の大切さは、Well-Beingな組織をつくっていくためのスタートです。そのうえで、3つめの要素である人間関係を深めていくことが必要になります。

これこそが組織として幸福感を追求し、そこにかかわるすべての人々にとっての透明資産を磨いていくことにつながるのです。

ー勝田耕司

関連記事

  1. SDGs

    モスバーガーの透明資産は社会貢献への意識。それを象徴する新しいフラッグシップ店舗

    外食業界はこれまで多くの雇用を生み出してきましたが、コロナウィルス禍で…

  2. ゲコノミ

    ゲコノミニケーションの本当の目的は 「幸福感」という普遍的な価値の追求

    飲食店の経営においてもっとも大切なのは「顧客本位」…

  3. ゲコノミ二ケーション

    店側の想いを形にしたノンアルメニュー。それが売れることは透明資産の価値を高める

    新しい“飲みのスタイル”として、これから定着し、拡大するであろう「ゲコ…

  4. 透明資産とは?

    お客様が期待するものをきちんと提供する。 “売り”を明確にすることこそ外食復活の鍵

    全国各地に多くの観光客が訪れた今年のゴールデンウィーク。観光業は久々の…

  5. 透明資産とは?

    わずかな期間も無駄にせずブランド価値を高める。その姿勢が「帝国ホテル」の透明資産をつくった

    日本に存在する数あるブランドの中でも、サービス業の世界で最も広く知られ…

  6. 透明資産とは?

    名古屋のユニークな豚丼専門店が実践した 「お店のストーリー」を伝える情報発信

    コロナウィルス禍は多くの飲食店にとって大打撃ですが、とりわけ深刻なのは…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

  1. 透明資産とは?

    身体の声を聞き、それに合わせて行動する。 これは組織の透明資産づくりにも通じるこ…
  2. 透明資産とは?

    厳しい状況だからこそ再確認したい 「想い」という透明資産の大切さ
  3. 透明資産とは?

    回転寿司業界に打撃を与えたお客の迷惑行為。それを防ぐには“いい緊張感”こそ不可欠…
  4. 透明資産とは?

    コロナ禍でますます多様化する焼肉業態。 成功の鍵は「スタイル」ではなく「マインド…
  5. SDGs

    食文化の観点から見た肉を扱う意義は 「食の原点」を見つめなおすことにある
PAGE TOP