透明資産とは?

自ら飲食店を経営してみて実感した 「経営理念」と「透明資産」の大切さ

ー自社運営店開店で透明資産の大切さを実感

弊社、株式会社ホスピタソンが「ラーメンまこと屋 彦根ベルロード店」をオープンして2週間が経過しました。この間、私もずっとお店に出てスタッフとともに奮闘していたのでブログの更新ができず、しばらくご無沙汰することになってしまいました。

この間、私も久しぶりに“現場”を経験し、あらためて外食というビジネスの素晴らしさを実感しました。また、私がずっと提唱している「透明資産」の大切さをあらためて痛感するともに、今後につながるいろんな発見がありました。

これはホスピタソンのホームページの中で「ショップ紹介」のページに掲載していることですが、私がラーメンまこと屋のフランチャイズに加盟したのは、このチェーンには透明資産が豊富にあると考えたからです。

透明資産とは、ブログでもたびたび触れてきたように「目には見えないけれど、商品・サービス・ノウハウを通じて人が心地よく思うモノ・コト」のこと。これが豊富にあるからこそ、お客さまは「まこと屋での食事をまた体験したい」「あのスタッフに会いに、まこと屋に行こう」と思うわけです。

私の中には、ラーメンまこと屋を実際に運営することで自分自身が透明資産の大切さを再確認したいという強い思いがありました。そのことはオープン以来多くのお客さまに来ていただき、楽しそうに食事をする姿を見て実感できました。

また、私の顧問先やお取引先はもちろん、久しぶりにお会いする友人知人も含めてお店で再会し、人と人とのつながりの大切さもあらためて感じました。そうした方の中には、わざわざ遠方から飛行機や新幹線に乗ってお祝いに駆けつけてくださった方もいます。

お越しいただいたすべての皆様に、この場を借りて厚く御礼申し上げます。

ー不安を払拭してくれたのはスタッフたち

そして私は、お店のオープンに至る過程でも「出会いの大切さ」を実感するさまざまな体験をしました。その出会いがあったからこそここまでこれたし、オープンも実現できたと思います。

ひとつは、笠井政志社長をはじめラーメンまこと屋本部、株式会社マコトフードサービスの皆様に多大なご協力をいただいたことです。

私がFC加盟を打診したのが今年5月のこと。笠井社長に「いつまでに開業したいですか」と聞かれて私は「10月までに」と答えました。コロナウィルス禍の影響が深刻の度合いを増しているなかで考えられないスピードですが、その場で笠井社長から強力なバックアップを約束していただきました。

「負けない立地で勝負しましょう」という笠井社長のアドバイスと私の意向が合致して、既存店業績が好調なエリアで優先的に物件を探していただき、そこで出てきたのが現在の物件。金融機関や取引業者の紹介も、笠井社長自らその労をとっていただきました。

そうして物件が決まり店の工事がはじまったわけですが、本当の苦労はそれからでした。私は単に経営するだけでなく現場に入ることを決めていましたので、私自身が一通りの業務をマスターしなければなりません。

ホスピタソンの通常業務をこなしながら、平日の夜や週末に研修に入りましたが、すぐには身体が追いつかず苦戦しました。この状態で無事にオープンを迎えられるのか、と不安になったことは一度や二度ではありませんでした。

その不安を払拭してくれたのがスタッフたちです。スタッフ募集に対して100名以上の応募があったことにも驚きましたが、それ以上に彼らの成長スピードには目を見張るものがありました。

限られた時間の中で自主的に、意欲的に研修に取り組むスタッフがいてくれたからこそ、9月14日のソフトオープン、その2日後のグランドオープンを無事に迎えることができたのです。

ーこの店を「透明資産」のモデルにする

こうしたことが、なぜ実現できたのか。あらためて考えてみて行き着いたのが「経営理念の大切さ」です。ラーメンまこと屋には「お客様の喜びを自らの喜びとする、誠実に判断し誠実に行動する、自らを高めるため尊敬される企業を築く」という経営理念があり、その実現のために「キビキビ・ハキハキ・ニコニコ」という行動指針を定めています。

スタッフの研修もそれを体得することが最大の目的ですが、この経営理念と行動指針はまさに透明資産の実現につながるものです。だからこそ研修を受けるスタッフの心に響き、自主的かつ意欲的な姿勢につながったのではないでしょうか。

株式会社ホスピタソンは来期で設立から10年の節目を迎えます。私は、その時までに自分で飲食店を経営するという計画を立てていましたが、今回それを前倒しで実現したことになります。

コロナ禍の中で新たに飲食店をオープンさせるのは危険だ、という意見もありましたし、その点について自分自身に不安がなかったわけではありません。しかしそれ以上に、私には「外食の火を消したくない」という強い思いがありました。

また、学生スタッフをはじめ若い人たちに飲食店の魅力を伝え、外食業界および食関連産業の世界で活躍する人材を育てていきたいとも考えていました。その思いはコロナ禍を経験した後も、いや経験したからこそ一層強くなっています。だからこそ私は計画の実現を速めたわけです。

その判断が間違っていなかったことは、お店に来てくださっているお客さまの笑顔、元気に働くスタッフの姿が証明してくれています。

ここ「ラーメンまこと屋彦根ベルロード店」には、透明資産マーケティングで大切にしている「①差別化された商品。②笑顔接客、③情報発信」が揃っています。

ラーメンまこと屋彦根ベルロード店を、ホスピタソンにおけるコンサルティングのモデルにすることが私の目的であり、それが笠井社長をはじめまこと屋本部の皆様の思いに応えることにもつながる。

私はスタッフとともにこれからも、透明資産を磨き続けていきます。

ー勝田耕司

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