昼休憩明けの最初の5分に、その会社が本気かどうかはすべて出ている
カフェでコーヒーを飲みながら、
時計をちらっと見ました。
13時02分。
この時間帯、
私はなぜか、
多くの会社の顔を思い出します。
昼休憩が終わり、
午後の仕事が始まる――
その最初の5分です。
この5分間。
実は、
その会社の集中力も、覚悟も、
ほぼすべてが露出します。
昼休憩明け、空気は一度リセットされる
昼休憩は、
仕事の流れを一度、完全に切ります。
身体が緩む。
思考が私用モードに戻る。
会話も、仕事から離れる。
だからこそ、
昼休憩明けは、
空気を再起動する瞬間です。
この再起動が、
スムーズに行われる会社と、
グダッと失敗する会社がある。
その差は、
スキルでも、
忙しさでもありません。
空気の設計です。
集中力のある会社の「音」
集中力のある会社の昼休憩明け。
音が、変わります。
「ガヤガヤ…」
から、
「カタカタ…」
へ。
話し声が、
自然に減り、
キーボードの音が
リズムを刻み始める。
急いでいない。
でも、止まってもいない。
このリズムが、
組織の集中状態をつくります。
集中できない会社の昼休憩明け
一方で、
集中できない会社。
13時を過ぎても、
空気が切り替わらない。
・私用の会話が続く
・席に戻っても、すぐ動かない
・誰も最初の一歩を踏み出さない
このとき、
空気は「ぼわっ」と
曖昧に広がる。
誰かが始めないと、
始まらない。
この状態が続くと、
午後は、
ずっと重い。
最初の5分は「意志の表明」
昼休憩明けの最初の5分は、
単なる準備時間ではありません。
これは、
今日の後半を、どう使うかの宣言です。
・ここから本気でいくのか
・なんとなく流すのか
・惰性で終わらせるのか
言葉にはしなくても、
空気が決めている。
そしてその空気は、
ほぼ無意識で、
社長と幹部がつくっています。
社長は13時に、何をしているか
ここで、
経営者にとって
非常に重要な問いです。
社長は、
昼休憩明け、
どんな状態で13時を迎えていますか。
・すでに仕事に入っている
・資料を見ている
・誰かに声をかけている
それとも、
・まだ雑談している
・スマホを見ている
・席にいない
社長の13時の姿は、
驚くほど正確に、
組織にコピーされます。
言葉ではなく、
姿勢が伝播する。
覚悟のある組織は、切り替えが静か
覚悟のある組織ほど、
切り替えは静かです。
号令も、
気合いの掛け声もない。
でも、
13時ちょうどに、
空気が「スッ」と締まる。
まるで、
深呼吸を一回して、
自然に集中に入るような感覚。
これは、
習慣です。
一日二日の話ではない。
昼休憩明けに会議を入れる会社の意図
昼休憩明けすぐに、
会議を入れている会社。
これを、
「非効率」と見る人もいます。
でも、
上手く使っている会社では、
意味があります。
・空気を一気に切り替える
・全員の意識を揃える
・午後の軸を決める
会議そのものより、
切り替え装置として
機能している。
これも、
透明資産の一つです。
集中力は「才能」ではない
集中力がある会社を見ると、
こう言う人がいます。
「あの会社は、
社員が優秀だから」
違います。
集中力は、
才能ではなく、
空気の設計です。
・切り替えるタイミング
・切り替える合図
・切り替える雰囲気
これが揃っているかどうか。
昼休憩明けの5分は、
その設計が
最もはっきり見える時間帯です。
午後が強い会社は、昼明けが強い
業績が安定している会社は、
午後が強い。
そして、
午後が強い会社は、
例外なく、
昼休憩明けが強い。
13時の空気が、
17時まで続く。
逆に、
13時に緩んだ会社は、
どれだけ頑張っても、
午後は重たい。
カフェで、午後の光を感じながら
カフェの窓から、
午後の光が
少し角度を変えて
差し込んできました。
午前とは違う、
落ち着いた光。
経営も、
午後にこそ、
真価が問われます。
あなたの会社の
昼休憩明け5分は、
どんな空気でしょうか。
「よし、いくぞ」
と、
静かに整っていますか。
それとも、
「まだ昼の続き」
になっていますか。
透明資産は、
昼休憩明けの
たった5分に、
驚くほど濃く、
姿を現します。
そこを整えられる会社は、
午後から、
確実に強くなります。
―勝田耕司
<透明資産とは?>
業績に影響する「空気感」を意図的に設計し運用する仕組みのこと。透明資産を取り入れた透明資産経営は、お客様との絆が深まり、従業同士の信頼関係が築きあげられ、商品・サービスの独自性が強化されます。そして、持続的成長につながる経営の仕組です。














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